2月11日(火曜日・祝)
こどものSONORAにて、講座_ドイツから学ぶ「子どもにとって大切なこと」を開催しました。
100名を超える(大人54名+子ども48名)ご参加を頂き、屋内での講座はもちろん外での子どもたちによる遊びも大きな盛り上がりを見せました。
当日頂いた貴重なご意見の紹介をしつつ、簡単な報告をさせて頂ければと思います。
スタッフ:宇梶 望
【第1部】
講演「子どもにとって大切なこと」では講師の相澤孝紀さん(めがね)がドイツへ滞在した際のお話を伺いました。
文化や制度、子どもや若者への支援の在り方など、国主体で子どもの“遊び”が保障されていることを知り、日本との違いにも驚きました。
◆ご参加下さった皆さんの講演への感想をご紹介します。
・国が違えば人が違えば、こんなにも違うのかと思いました。
・国を挙げて本気で「子どもが中心」そして「遊び」を大切にしているところが印象に残った。
・子ども•若者支援法で民の活動を公が支援できていること、子どもの権利条約がしっかり生きていることが印象的だった。
・日本は問題が多い。選択肢の少なさと、考え方と、給料の低さと。
・ドイツでは子どもの視点に立つということが確立されていると感じた。
・公教育に頼りきらない教育の考え方がとてもいいと思いました。
・学校が午前のみで放課後は自分で選んで行く、遊ぶ場所があること。その場所が必要だということを国で分かっているところが印象に残った。
・行政と民間が一帯で動いていることに驚きました。
・ドイツの各施設が子ども主体、大人に権限があるのではないという理念を掲げていると聞いて、日本(特に学校)と正反対だなと感じた。
【第2部】
「みんなで語り合い」では、第1部の内容でもう少し詳しく知りたい点についてや、県内各地で子どもの遊び場や居場所づくりに関わる皆さんを中心に“遊び”の大切さや“地域との繋がり”などを、深く掘り下げて語り合いました。
◆ご参加下さった皆さんの語り合っての感想や今後の希望など、様々なご意見をご紹介します。
・こんなにも子どもの遊び場や居場所に関して関心を持っている人がいるのだとわかって嬉しい。
・自分でなにかできることを考えます。希望が持てました。
・子どもも親も地域の人も、自分たちの住んでいる土地に誇りと自信を持ってほしい。諦めではなく住み続けたいと思ってほしい。
・子どもが遊んだりうるさくすると「いろんな人がいるから」と禁止にされる。その流れをなんとか変えたい。
・遊び場づくりは町づくりだと、ひしひしと感じています。
・今やってることを地道にボチボチやっていきたいと思う。
【子どもたちの遊び】
講座の開催中、屋外では子どもたちがのびのびと遊び、自由な発想で、各々のやりたいことを楽しみながら過ごしていました。
外の広い遊び場とはいえ子どもたちにはなんとなく遊びの流れがあり、竹ステーションで木登りする子が多い時間帯もあれば、小川付近に子どもたちが集まることも。
この日はじめて顔を合わせた子どもたちも何人もいたことでしょう。
そんな中でも子ども達の遊びの輪はいつの間にか大きくなったり、気がつけばバラけていたり。
それを繰り返しつつ、大きな輪の中でも各々自由に遊びを見つけて満喫している姿を、あまり介入しないように見守りながら私たち大人ものんびり楽しいひとときを過ごせました。
◆私と一緒に屋外で子どもたちの遊ぶ様子を見守ってくれていたお母さんの言葉が印象に残りました。
「大人が関わってしまっていたら、この子たちの関りは生まれなかったよね。」
小さな男の子の兄弟が、沼にはまって動けなくなった時のことです。
最初に弟が。次にお兄ちゃんの足が泥の中にずっぽりと。
足を抜こうともがくうちに尻もちをついて、お尻まで冷たくなった男の子達はわんわん泣きました。
周囲で遊んでいた大きいお兄さん達がその声を聞いて駆けつけると、やさしく声をかけ、助け上げてくれた。
その後も度々つまづいては誰かの助けを借りながら、幼い兄弟は建物の裏口までなんとかたどり着いたのだそう。
大人が手を貸して助け出すことは簡単かもしれない。でももし手助けしていたら、この兄弟の経験や子どもたちの関りは、きっと生まれていなかったでしょう。
子どもが壁にぶつかったとき、ついつい手を差し伸べてしまいたくなるところをぐっと堪えて。
自分でなんとかして超えられそうな壁なら、誰かの力を借りれば超えられそうな壁なのなら。
それを超えられるまで見守ってあげられる、そんな大人でありたいなぁと改めて強く感じた一日でした。
今回の講座を通して、子どもの“遊び”や“居場所”、“地域との繋がり”に関心を持っている人、すでに行動を起こしている人やこれからやってみたいと考えている人がたくさんいて、それぞれが熱い想いを抱きながら今回の講座へ参加してくださったのだということを知り、とても嬉しく感じましたし、何より力を貰いました。
私が一番感動したことは「日本のプレーパークの良さは“地域との繋がり”であり、それを今後もっと生かしていきたい」と講師のめがねさんが話されていた事です。
今後も地域との繋がりに重点を置きながら、“子どもが自分の力で行く事ができる遊び場”がより良い場所になるように、少しずつでも地域の皆さんに“子どもの遊び”が大切であることを広められるよう活動していけたらと思います。
報告:宇梶 望(フリースクール「こどものSONORA」スタッフ/SONORAプレーパーク)
こどものSONORA
牛久駅から歩いて約15分、走って8分! 子どもが安心してゆっくり過ごせる居場所づくりを目指すフリースクールです。
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